フランスの版画家、作家、学者。
「ナポレオン美術館」の館長を務め、国外美術工芸品の収奪など、帝国の美術製作を指揮。ルーヴル美術館のドゥノン翼にその名を留めている。
エロティック画家としては、ウィットと活力溢れる27点の銅版画連作『プリアポス賛』で知られる。同連作では、玉座に鎮座する豊饒の男根神プリアポスが王のなかの王として崇敬されるなど、プリアポスの絶大な力を称賛する場面が見られる。
多才な人物で、1798年のナポレオンのエジプト遠征の記録である『上下エジプトの旅』(1802)を著す。また、『明日はない』という好色小説をも手がけ、これには文豪バルザックも讃辞を述べたという。