フランスの素描画家、版画家。
作家のヴィクトル・ユゴーやアレクサンドル・デュマ、音楽家のリストら、ロマン主義の芸術家と親交を結び、彼らを描いた肖像画でとりわけ知られる。
サロンにしばしば歴史画を出品するいっぽうで、入浴や着替え中の女性の艶姿を覗き見的に捉えた数多くのエロティック石版画を制作した。さらに、いっそう過激な石版画を匿名で密造、1830年代パリに輩出した一群のエロティック画家の第一人者となった。
こうした「裏稼業」での代表作としては、アルフレッド・ド・ミュッセ作とされる『ガミアニ伯爵夫人』(1833)への石版画挿絵12点(ただし、風俗画家アンリ・グレヴドンとの共作)を挙げることができる。