ガイガー、ペーター・ヨハン・ネーポムク Geiger, Peter Johann Nepomuk 1805~80

 スイス出身の彫刻家の家庭にウィーンで生まれる。ウィーン・アカデミーで学ぶ。いまでは顧みられなくなってしまったが、おもに歴史や伝説をテーマとする挿絵や水彩画で知られていた。その作風はビーダーマイヤーの様式を示している。

 やがてウィーン美術アカデミーの教授にまで登りつめたガイガーであったが、その死後に遺品のなかから思いがけない代物が発見された。それは合計10点の水彩画である。9点までが男女のあからさまな性交図であり、挿入のさまがはばかりなく描かれている。そのうち数点は明らかに僧侶が主役を務めている。残りの一点は女性のオナニズムの描写となっている。

 

(ガイガー略年譜)

1805年 スイス出身の彫刻家一族にウィーンで生まれる

1849年 ウィーン美術アカデミーで教え始める

1853年 同アカデミーの教授に就任

1880年 ウィーンにて死去

 

 

Peter Johann Nepomuk Geiger

Zehn erotiche Aquarelle

Wien, 1909

 

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